こんにちは。Umito HairDesign&Spaの石野です。
前回は2026春夏のファッショントレンドから、40〜50代になじみやすいトレンドカラー5色をお伝えしました。アイボリー、ソフトピンク、ブルーグレー、ミルキーイエロー、ネイチャーカラー──いずれも「主張しすぎず、やわらかくなじむ」という共通の空気感を持っていましたね。
今回は少し方向を変えて、「白髪」というテーマに向き合ってみます。
40代を過ぎた頃から、多くの方が一度は通る悩み。鏡を見たときの、あの小さなため息。──白髪、どうしていますか?
ここ数シーズン、その付き合い方の流れが少しずつ変わってきています。
「隠す」から「なじませる」へ
ヨーロッパやアメリカのヘアメディア、そして日本のファッション誌でも、繰り返し提案されているのが「白髪を隠すのではなく、なじませる」という考え方です。
これまでの主流は、白いものが気になり始めたら根本を塗りつぶして「無いことにする」アプローチでした。深みのあるブラウンでしっかりと染め上げる、安心感のあるスタイル。もちろん、それが心地よい方にとっては変わらない選択肢のひとつです。

ただ、その隣にもうひとつ、「無理に塗りつぶさず、流れの中に溶け込ませる」という新しい付き合い方が広がってきています。年齢を受け入れた、成熟したエレガンス。前回お伝えしたヘアトレンドのキーワード「やわらかさ・血色感・透け感」とも、根っこのところでつながっています。
「なじませる」を実現する代表的なアプローチは、大きく3つあります。
① ハイライトで光を散らす

細い筋状の明るさを、髪全体に散りばめる方法です。
白いものがあっても、明るい筋の一部として馴染んで見える──「点」だった白髪が「全体の明るさの一部」になる、という発想の転換です。
副次的な効果として、髪に立体感と動きが生まれます。色味としては、前回ご紹介したベージュやアッシュベージュ系がそのまま使えるので、ファッションのトレンドとも気持ちよく揃います。
② グレイブレンディングで溶け合わせる

グレイブレンディングとは、白髪と地毛のあいだに境目をつくらず、グラデーションで自然につなぐ考え方のことです。日本語では「ぼかし染め」と呼ばれることもあります。
ポイントは、「線」ではなく「面」で混ぜていくこと。塗りつぶす発想ではないので、根本のリタッチサイクルが少しゆっくりになり、髪への負担が軽くなる方も多いようです。
自然体のまま、品よく整っている──そんな印象を目指す方に親和性の高いアプローチです。
③ 全体を少し明るく、コントラストをやわらげる

ベースの髪色そのものを、少しだけ明るく振るという方法です。
白髪と地毛の「明るさの差」を縮めることで、白いものが目立ちにくくなる。仕組みはとてもシンプルですが、効果は大きいアプローチです。
加えて、全体が明るくなることで、春夏らしい軽やかさや透明感も生まれます。「重さを抜く」ことで、印象まで少し若々しく見える方も多いです。
自分にとっての、ちょうどいい付き合い方を
3つのアプローチをお伝えしましたが、これは「どれが正解」という話ではありません。
髪の量や質、白髪の量、ライフスタイル、そして自分はどう在りたいか──それぞれに合う組み合わせがあります。ひとつだけを選んでも、複数を掛け合わせても構いません。
大切なのは、「隠さなきゃ」というプレッシャーから少しだけ自由になること。白髪との関係も、年齢とともに変わっていっていい。今シーズンのトレンドが教えてくれるのは、そんな視点なのかもしれません。
次回(5/21木)は、2026春夏のファッショントレンドから「シルエット」の話をお届けします。"オーバーサイズの揺り戻し"が始まっている今、何を選ぶと今っぽくなるのか。お楽しみに。
全8回シリーズ「2026春夏のヘアとファッショントレンド」第3回でした。


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